何度か引っ越しを経験して、家具というものは居心地の悪い場所に必要なものだと思うようになった

反対に言えば、その場に座っていたいようなところには家具は要らない

部屋の隅や壁際はなるべく何も置かないほうが寄っかかって本を読んだり、壁を使った体操をする居心地の良い空間になることが多い

その場に座ってもそわそわするような部屋には、気に入ったイスとテーブル、机、ランプなど、せめて座り心地のよい椅子だけでも置ければその場所が特別な空間になる

心地よい空間をつくると決めたら焦ってはいけないと思う

私はよく「全てをコントロールしようとしないように」というメッセージをもらう

自分ではかなり委ねているつもりだから反発することも少なくない

数ヶ月の間テーブルと椅子を欲しいなと考えていて少し前にとうとう買った

ずっと頭の中イメージしているテーブルがあったけれど結局はそれとは違ったものになった

今までの私ならイメージしているものそのものが購入できるまで粘るのだけれど、今回は自分の中で迷いもあって、どれを選んだら後悔しないものかと決められずにいた

私たちが暮らしている社会ではほとんど最短でおこなうことを良しとしている

ファーストフード、デリの惣菜はすぐに食べられることが売りだし、急行列車、新幹線など速く移動できるものはだいたいの場合料金が高い

試験にストレートで合格すること、道に迷わないことがステータスのような社会に生きているのだと思う

その影響か、スピリチュアルな世界についての話題でも時間がかかる道を選んでいるとあまり良い目で見られないようだ

おそらく似たような経験をした人たちからすると、見ていて辛くなるのだろう

そんなことへの反発心もあって、これは自分が選べることだと思うことには自分の好みを追求してきたけれど、今回のテーブル選びはとても興味深いものだった

自分のイメージ通りのテーブルを買うとなると、予算が少しオーバーで、サイズが大きすぎるかどうか少し不安で

予算をオーバーすればランチは外食は無理かななどと考えながらお店に向かった

精神世界の力をこのような買い物のときに使うときには特定のものが欲しい、と願ってもいいし

自分に合うもの、自分が気に入るものが欲しいと願ってもいいようだ

まるで子供がサンタにお願いするように聞こえるかもしれないけれど、私たちは神社でも普通に精神世界の存在に願いを伝えたりしているから、そんなに違和感があることではないと思う

結局テーブルは目の前に現れた2番目か3番目の候補だったものを買った

それが迷っている私に宇宙からの差し出されたものだと思ったからだ

それを買おうと決めたら、迷う時間もなくなって、色々割引が適用されて、配送料も安くなって、1時間程で買い物は終わり、割引された分のお金でゆっくりランチが食べられた

後日届いたテーブルは、実際に置いてみたら色も大きさも気に入るものだった

宇宙に物質的なものを願って実際に届くものは自分の波動に合ったものだから期待外れになることはないと聞いたことがある

鍵は必要なものを必要なだけ純粋に願うことだけだと思う

たくさん持っているから不公平になるから与えられないということでもなく、ただ純粋に欲しいと願い、自分が思いつく手にするための行動をして、目の前に現れたものを購入するなり、何らかの形で自分のエネルギーと交換して受けとるのだと思っている

目の前に現れたものを見送って、もっと具体的に欲しい家具を買ったこともある

そんなときには受け取らなかった理由も宇宙に伝えるようにしている

宇宙は言葉は理解しなくて、波動だけでコミュニケーションをとっていると感じる人もいるようだ

私は言葉も理解されていると感じる

特に心の中は色々な思いが後から後から湧いてくるから、自分が考えていることを言葉にすることは思っているだけより良くて、書くことはもっと心の中が整理されるからより明確に伝わるように思う

以前は受け取れるものは何でも感謝して受け取らなければ、と考えていて、そうすると家の中が本当は好きではないものでいっぱいになっていくものだ

普段は気にならなくても、何度か引っ越しをするとそのたびに使っていない物が多いことに気づいた

引っ越しをするたびに自分の好きなものだけを選ぶようになり、今いるところでは一番自分と合っているものに囲まれていると思う

全てが気に入っているわけではないけれど、それぞれのものに感謝できる

手にするまでに時間がかかったものや、色形がとても気に入っているものには愛着が湧くが、形あるものは壊れたり失ったりするものであることを忘れないようにしている

物に執着しすぎれば生きづらくなるし、テーブルと椅子がないような暮らしは身軽で楽かと言えば、身体的にも辛くなった

物質的なもの、精神的なもの、全ては自分にちょうどよいバランスを知るための練習のようなものだ


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